6月7日(日)
文化祭の代休を利用して、一泊二日で箱根を越えることにしました。
ここのところ、箱根は噴火騒ぎで客足が減っているらしく、宿も予約することができました。とは言え、一人旅で泊まれる安宿は箱根では次第に減りつつあるようで、過去に箱根を歩いた先人たちが泊まった宿の何件かに電話したのですが、すでに廃業していたり、お客が少ないから断ったりしているとのことでした。観光地の宿はどこもおしゃれで豪華になり、一人旅にはつらい時代になりつつあります。
小田原
今回の東海道は「なりわい交流館」から出発です。昔の茶店風なしつらえで、旅の人々の休憩所になっています。
ういろう屋
小田原名物だそうです。残念ながら、ういろうもまったく口にする気にならない食べ物なので、ここはパスします。それにしても立派なお店です。何もお城にしなくても。
小田原城
旧街道からはほんの少しだけ見えます。もともとは北条氏の居城ですから、大きな城下町だったようで、街道はお城を避けるように回り道をしています。今では空き地になった空間に旧街道を感じさせるものがあります。間口が狭くて奥行きが長い。薬屋も古い建物が残ります。昭和を思い出す看板も心を和ませてくれます。オロナインの浪花千栄子やハイアースの水原弘なんて若い人たちは知らんやろなあ。
かまぼこ屋
箱根駅伝の中継地点で最もにぎやかで有名なところ。鈴廣かまぼこです。今や国道の両側にかまぼこアミューズメントのように、工場、販売店、博物館、レストランが建ち並んでいます。この先、三枚橋から国道と別れ旧街道に入り、芦ノ湖まで上り坂が続きます。
箱根湯本
箱根七湯のひとつで、最も江戸に近く今でもたくさんの宿があり、にぎわっている所です。また、箱根登山電車の出発駅でもあります。もうすぐ夏。アジサイが見ごろをむかえます。
街道沿いには馬が水を飲むのに使った桶も残されています。
石畳
次第に石畳が増えてきました。歩きにくいです。なんでまたこんな石を敷いたのか?
これには深い理由があります。昔の道は少し雨が降るだけですぐにぬかるみ、箱根は山の中ですから、なかなか固まらない。そのうちにまた雨が降り、くるぶしが埋まるほどのぬかるんだ山道だったようで、それで石を敷いたのだとか。かなり構造も複雑になっています。道祖神がほほえんでくれています。
畑宿(はたじゅく)
間宿の畑宿です。ここで有名なのが寄木細工で、箱根駅伝の往路優勝校には寄木細工のトロフィーが贈られます。きつい坂をさらに上ります。車はヘアピンカーブを登っていきますが、人はまっすぐに階段を登ります。どっちがきついって・・・。
見晴茶屋に着きました。小田原の市街が見えます。遠く湘南が見渡せ、ずっと歩いてきたことが実感できます。美しい風景です。
甘酒茶屋
箱根名物のひとつ、甘酒(あまさけ)茶屋に着きました。ここまでくれば峠もあと少しです。おいしい冷やし甘酒をいただきました。元気が出ます。ところが、茶屋を出てから500メートルも行かないうちに両足が痙攣しました。少し冷えたのと歳ですかね。情けないです。
芦ノ湖
何とか無事に宿にたどり着くことができました。部屋の窓からも芦ノ湖がきれいに見えます。ここの宿は毎年駅伝の早稲田と東洋の定宿だそうで、ロビーには色紙がたくさん貼ってありました。今夜は温泉でのんびりです。
(つづく)
0 件のコメント:
コメントを投稿