ある無色透明のもの(私たちがよく知っている)が、自分にも色がほしいと思い、方法を教えてくれる植物を訪ね歩きました。ところが植物たちは、色の付け方を知らなかったのか、面倒くさかったのか、誰も色の付け方を教えてくれませんでした。
ふきのとうだけがこんな自分の色でよかったらと、白い色を身につける方法を教えたのだそうです。ふきのとうの花はあまりきれいな白ではありません。少し黄色がかっています。でも、その「もの」は教えられたことをちゃんと守り、さらに精進を続けて、真っ白な色を身につけることができました。それが、雪だというのです。
雪が積もると、すべてを覆い隠して見えなくしてしまいます。けれども、ふきのとうには恩義を感じているので、ふきのとうが出てくると、その部分だけは雪を解かすことになったのだそうです。
こんな言い伝え、ご存じでしたか。季節外れの話題ではありますが、田中先生の語り口はほっこりしていて、誰かに伝えたくなりました。
(hill)
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