。もう20年くらい前に一度だけ入った記憶があります。
おいしかったねと店から出ると、道路の向こう側が更地になっています。その更地の前にニュースで見た、古墳のような小山が見える。「これがニュースの…」と思いました。そしてその小山には何人かの見学客が見えます。それではというわけで、私たちも店主に教えてもらって、南側のお地蔵さんのほうから入りました。協力金300円。
大正11年に国の史跡に指定されているそうですが、私はそんなものがあるとは全く知らずに今日まできました。この小山は仏塔であり、お寺でいえばまぁ五重塔のようなものだそうです。いだいたパンフレットのタイトルにこんなふうに英語でタイトルが付けられています。
Zu-to is the mysterious pagoda made with dirt and stones,built at 8th
century(Nara-period).
8世紀(奈良時代)に、土と石とで作られた不思議な仏塔だというわけですね。
この頭塔を説明しようにも、知識がないのでどうしようもありません。しかし、当日はガイドさんらしき方がいらっしゃって、訪れた若い子たちに説明をされていたのを、私たちも聞かせてもらいました。
この頭塔のある場所が三笠山から続く、尾根の上にあるということでした。確かに市内循環バスのルートを東大寺方面から南下すると、高畑町の交差点や高畑駐車場は低くなり、破石あたりで再び高くなって、奈良教育大前に向けて低くなっていく。頭塔から眺めても西側はぐっと低くなっていて、奈良の町を見下ろす感じになります。真西方面はJR奈良駅よりも少し南の大森町あたり、さらに図書情報館や唐招提寺あたりになります。ガイドさんは、平城京の広い範囲から、東側にこの頭塔がよく見えたはずだとおっしゃる。当時の人たちの見えやすいところにさらに土を盛って、パゴダをこしらえたということのようです。
そのパゴダ、四方すべてが復元されているわけではありません。中心から北側は復元されていますが南側半分は林が残されています。史跡として重要であっても、南側はすでに人々の生活の中にあるからだということでした。復元といっても、どこにポイントを置くかということですね。
当日教わったことはほんど右から左(忘れてしまう)でしたが、やはり私のような者は、行ってみてわずかでも覚えていることがあるものです。
Wikipediaの「頭塔」のページはこちら
(hill)
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