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2017年8月15日火曜日

第22回奈良大学国語教育研究会報告(2)


懇親会 

奈良大学本部棟4階 展望ラウンジ

 

 いつもと同じように、暮れゆく奈良盆地の景色を眺めながら、乾杯です。
 いつもより1週間、開催時期を遅らせたものですから、近くの町で打ち上げられる花火は、今年はありませんでした。
 参加者みんなが近況を報告するというルールもいつも通り。学生からは、教員を目指しますという熱い思い。卒業生からは思い出話や、現況報告。守衛さんから注意をいただくほどに、いつも以上に盛り上がった夜でした。
 というわけで、22回目の研究会も無事に終えることができました。参加していただいたみなさん、ありがとうございました。また、開催のために準備をしてきてくださった事務局のみなさん、国文学科の先生方、学生さん、会場を提供いただいた奈良大学、みなさん本当にありがとうございました。
 
(hill)
 

2017年8月14日月曜日

第22回奈良大学国語教育研究会報告(1)

 奈良大学を卒業し、教員になった人たちの研究会…ということになっているのですが、この研究会は、幅広くいろいろな人たちが集まってくれる研究会です。大学の国文学科の先生、学生さん、他学科の卒業生、教員以外の卒業生も集まってくれます。今回も幅広く参加者が集まってくれました。
《日時・場所》
       2017812日(土)13:00
       奈良大学 本部棟4階 会議室
《内   容》
       開会のあいさつ   会長 岡部 秀樹
 
       記念講演
        「平安文学作品の享受をめぐって」 
           奈良大学文学部 国文学科
             松本 大  先生
       実践報告
        「進学コース奮闘記(三代目)」
           大阪商業大学付属高等学校
      山田 恭子  さん
 ワークショップ
「アクティブ・ラーニング~学びの改革とは~」
滋賀県立守山高等学校
西田 哲成 さん
 
 
 
《メモと感想》
 
松本先生の記念講演
享受とは、作品を読んだり、訳したり、注釈したり、作品をモチーフにして二次創作をすることまでも含めた、作品と関わった活動すべてをいうのだそうです。その作品が現在まで残っているということは、何らかの享受が存在するということ。
各時代の注釈書を調べていくと、さまざまなことがわかる。私たちは例えば教科書に出てくる『伊勢物語』は、125段の本文と209首の歌が厳然と存在しているように思っているけれど、注釈書を調べていくと、「125段・209首」とは言い切れないということ。読み手が本文を補ったり改訂したりすることが平安時代には当たり前に行われている(作品の制作と享受が連続)。現代に生きる私たちは、作者と読者は独立して存在しているようにイメージしている。教室でも当たり前のように「成立はいついつ」と話しているが、どんどん手を加えられている以上、「成立」がとてもあいまいなものになっていくというお話しでした。
山田さんの教育実践発表
 学校名やコース名、指導者名も明らかにしてしまったので、詳細を書くことがはばかられます。しかし、報告者を含めて、このコースにかかわっている先生方はとても早朝から遅くまで熱心に、時間や手間を惜しまず、生徒たちと向き合っていることがよくわかりました。
 山田さん、ご自分の時間も大切にしてくださいね。
 なお、タイトルにある三代目とは、このコースの三期生という意味だそうです。
 
 西田さんのワークショップ
 この研究会でも、アクティブ・ラーニングについて取り上げたいと1年前から考えていました。西田さんにお願いしたら、勤務校でやってきたことをベースにしての話ならしてもいいよと引き受けてくださいました。
 ここ数年のワークショップでは、スケッチブックを使って参加者が一言は発言するというルールで来ましたが、今回もスケッチブックがツールとして登場しました。
 アクティブ・ラーニング。お題目通りに実践しようと思うと、なかなかに難しい。教室の生徒があってのものですから、それぞれの現場で事情も違う。準備にどれだけ時間を費やせるかということもあるでしょうし、評価をどうするかということも悩ましい。
ただ、国語科は比較的ハードルが低いかもしれないとも思いましたし、教室や生徒あってのアクティブ・ラーニングであることを考えれば、一番に考えることは、目の前の生徒たちのためにどんなプランが立てられるかをしっかり考えることであると、西田さんの話を聞いて思いました。怖がったり、面倒くさがったりしていてはいけませんね。
 
(hill)
 
 
 
 
 

 




 
 
 
 

 
 
 
 
 

 


2017年7月3日月曜日

第22回 奈良大学国語教育研究会のご案内

あれよあれよと言っているうちに、もう7月。
研究会の案内をできないまま、7月に入ってしまいました。お知らせが遅くなったことをお詫び申し上げます。
今回もぐっと中身の詰まった研究会になりそうです。
どうぞ、多くのみなさんのご参加をお待ちしています。

奈良大学国語教育研究会
会 長   岡 部 秀 樹
(奈良大学文学部国文学科 光石亜由美研究室内)


22回  奈良大学国語教育研究会

日時 2017812日(土)13:0017:00

場所 奈良大学 本部棟4階 会議室

内容 記念講演
     「平安文学作品の享受をめぐって」 
       奈良大学文学部 国文学科   松本 大   先生

   実践報告
     「進学コース奮闘記(三代目)」
       大阪商業大学付属高等学校   山田  恭子   さん

   ワークショップ
     「アクティブラーニング~学びの改革とは~」
       滋賀県立守山高等学校      西田 哲成  さん

研究会参加費  1,000


懇親会 17:00
    奈良大学本部棟4階 展望ラウンジ

懇親会参加費  3,000


申し込み方法
 720日(木)までに、メールで出欠をお知らせください。
         nukokugokyoikuアットマークgmail.com
           (アットマークの部分を訂正してお使いくださるようお願いします)
   ※お名前/研究会への出欠/親睦会への出欠をお書きください。
   ※大学の宿泊施設の利用希望があればご相談ください。

2017年3月14日火曜日

東海道を歩く (11)藤枝~金谷    大坪正和



藤枝宿の名物は「瀬戸の染めいひ」。もち米をふかし、クチナシで黄色に染めたにぎりめし。これも、近年復活して売り出している。

 松並木が残る道を行く。


島田宿は大井川の川越えでにぎわった宿場。当時を復元した川越え遺跡がある。
 
 島田には大井神社の奇祭「帯祭り」がある。奴が大太刀を左右に差し、そこに帯を懸けて勇壮に練り歩く。
 島田の遊女から流行ったヘアスタイルが「島田髷」とも。花嫁さんの文金高島田も。
弥二さん・喜多さんは川止めで二つ前の岡部宿で足止めされた。大渋滞が起きたのだ。


金谷宿
 
 いよいよ東海道の三大難所の一つ、「小夜の中山」越えだ。金谷宿を出るとすぐに金谷駅のガードをくぐり、石畳の道を上る。復元した石畳は通る人がいなくなってからのもので、石が立っていて歩きにくいことこの上ない。下り坂はなおつらい。


ここには遠州七不思議のひとつ、「夜泣き石」がある。山賊に襲われ命を落とした妊婦の霊が石に乗り移って夜な夜な泣くのだという。
無事だったお腹の子供は「子育飴」という水飴で元気に育ち、後に母親の仇討ちをしたという。東海道を歩いていると、いろんないわれと遭遇する。それもまた楽しい。峠には公園があって、西行や芭蕉の碑がある。
 年たけてまた越ゆべしとおもひきやいのちなりけりさやの中山 
 命なりわずかのかさの下涼み


(つづく)