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2015年12月13日日曜日

うま酒の山乃かみ酵母



  たぶん、お酒の話題を載せるのは初めてだと思います。
 いつもの量販店に行くと、新聞紙で包まれた、正体を隠すがごとくのお酒がありました。その新聞紙には、ラベルが貼ってあって、「純米生原酒 夢錦 今朝しぼり 125日」と書かれています。買ったのが5日からは数日たっていましたが、面白そうなので買ってみました。新聞紙をはがしてみると、こんな感じ。表面にあるべきラベルが新聞紙に貼られていますから、瓶には「表札」がありません。裏に貼るラベルはちゃんとありました。

  飲んでみると、フルーティです。甘酒に近いような、米の香りでしょうか、麹の香りでしょうか。甘酸っぱい感じ。日本酒度+3と書かれてはいますが、素人感覚ではもっと甘いように思われます。
ラベルにも、山乃かみ酵母仕込みと書かれています。この酵母はササユリの花から分離されたものだと書かれてあります。ササユリの力でお酒になったわけだ。この酵母は平成24年に大神神社の境内から採れたそうです。「うま酒の三輪」ですからね。新聞記事によると、
アルコールの生産性が高く、リンゴ酸が豊富な清酒になるため、「キレがよく、油分の多い料理にも合う」
そうです。奈良県の報道発表資料によると、


大神神社境内で採取したことから、鈴木宮司が『山乃かみ』酵母と命名。これは酒器が出土した山ノ神祭祀遺跡(やまのかみさいしいせき)にちなみ、「かみ」は「醸す」の語源にも通じることから名付け


られたとのこと。


辛口が好きだという方はどうかわかりませんが、この華やかな口当りもいいものです。要冷蔵と書かれています。絞ってから消費するまでの早さが命だと思って、2晩で飲みきってしまいました。アルコール度数は1718度。少し高い目。うまいうまいと調子よく飲んでいたらあとでアルコールに殴られる感じになります。

  この山乃かみ酵母を使った酒を造っている蔵元は13あるそうです。

(hill)

2015年12月10日木曜日

今年の紅葉はいまひとつ(4)~黄梅院~




 大徳寺には別院が2、塔頭が22あるそうです。そのうちの公開されているのは4院だそうですが、この季節には特別公開されているところもあります。黄梅院もそのうちの一院。
 事前の勉強はまったくしていませんが、入ってみることにしました。拝観料600円也。高桐院が400円であることを考えると少し高いかなという印象。特別公開だからまぁいいかと思って入ってみました。
 入ってから気づいたのですが、ここは撮影禁止なのだそうです。なんだ、知っていたら入らなかったのにとちょっと思いましたが…

 ふだん公開していないだけあって、庭も立派です。回廊(と呼んでいいのだろうか)も、大人数の参拝に対応していないような高貴な感じ。値が張る?だけあって、高桐院より参拝者が少なく、落ち着きます。
 その廊下の敷居に躓いてちょっとよろけました。後ろから大丈夫ですか?と女性の声。大丈夫ですよ、ありがとうと返事をしたのですが、彼女がいうには、このお寺は凸凹が多いので気をつけてくださいと。気をつけていると、しょっちゅう敷居が出っ張っている。たぶん、建築の様式がそうなっているのでしょう。どこも敷居が一段高い。気をつけろとあちらこちらに書かれています。
 先ほど声をかけてくれた人を含め、何人かの女性スタッフが要所要所で説明をしてくれます。直中庭という庭では、ひょうたん型の池があるとか、庫裏は、禅宗寺院の庫裏としては最古のものだとか、禅宗の寺の庫裏には、たいがい韋駄天が祭られているとか…へぇそうなんだと納得しながら、でもどうせすぐに忘れてしまうんだろうなと思いながら、解説を聞いていました。
 直中庭を見渡せる自休軒という書院は、大徳寺を開いた大燈国師の遺墨「自休」を扁額したものからその名がついたという説明でした。その扁額が頭上に無造作に?掛けられています。「自休」とは…

 自ら(おのずから)立ち止まって真剣に物事に対していくこと、一考していくこと・・一度しかない人生、一度しかない自分自身が、失敗し悔いの残らない人生を歩むためにも、一度じっくりと座り込んで過ぎ去った日々、これから来る日々を見すえて、親や師や先輩の助言からではなく、自らが自発的に立ち向かっていくことの大切さ

ということなのだそうです。
 実は、この黄梅院へ来て気が楽になっていることがあります。大した技術もない私ですが、撮影不可なのでその方面にエネルギーを使う必要がないのです。先に記事にした、しょうざんであれ高桐院であれ、どんな具合に撮るかということをずっと考えているわけで、それらからすれば、撮影できないものは考えを巡らせる必要がないのです。気が楽です。これって、「自休」なのではないかと思い当りました。
 というわけで、撮影禁止を知る前の庭の写真しかありません。

(hill)

2015年12月9日水曜日

今年の紅葉はいまひとつ(3)~高桐院~  



しょうざんの紅葉具合に失望して、さて次はどこへ行ったものだろうと思案しました。白沙村荘も、ブログで今年の紅葉はあかんと書いていました。ずっと昔、初夏に訪れたきたりで、この秋には久しぶりに訪ねてみたいと思っていたのに残念です。
 それで昨年10月に行ってみた大徳寺の塔頭、高桐院に行ってみました。昨年は紅葉には早く、しかも拝観時間の終了に近いころだったので人は少なかったのですが、今回はきっと大混雑に違いないと覚悟はしていました。


  参道から見えるカエデは、しょうざんよりはずっといい感じだと思いますが、それでもまだ寂しい。一方、入り口で参拝者が脱いだ靴はざっと100足、つまり 100人ほどの参拝者と思われます。昨年の10月に訪れた時よりもずっと多い。確かに混雑してはいますが、庭の紅葉具合はいい感じ。でも、今年でなかった ら、もっと見事なのではないかと想像できます。毛氈を敷いた縁側?も、庭を眺める人がいっぱい。庭にも人がいっぱい。


 でもしばらく待っていると、この混雑にも波動があることに気がつきました。団体客の有無でしょうか。人が多くなったり少なくなっりします。そのことに気づいたら、目的のポイントで人が少なくなるのを待てばよいのです。風景写真はチャンスを待つことが仕事。これは、単独行動ゆえに可能なこと。誰かと一緒だったり、グループだと不可能なことでしょうね。

 十分にシャッターを押して、もういいやと帰りかけましたが、そこでムクムクと湧いてきたのが参道の写真を撮りたいという欲求。山門を入ったところから石畳を撮りたい。さっきの経験から、待てば何とかなるのではないかという浅はかな期待

 山門の横で30分以上粘ったのですが、結局、人が途切れることはありませんでした。参道の長さがそこそこある(googleマップで見ると40m強)上に、参拝者がみんなここで写真を撮りたがるものですから、通過するのに時間がかかってしまう。
 諦めて、山門を出たのでした。

(hill)

2015年12月7日月曜日

今年の紅葉はいまひとつ(2)~しょうざん~




 
 吉城園の翌日、また早起きをして京都のしょうざんに行ってみました。ここはしょうざんリゾートとして結婚式場もボウリング場もある、総合的リゾート施設といえばいいでしょうか。
  私が初めて訪れたときは、しょうざんに入るために千本通りからゆるやかに下っていく道に紅葉したカエデと北山台杉にワクワク感が高揚していったものです が、今は会員制リゾートホテルができた影響で、その道路がなくなってしまいました。そこでバスでやってくる人たちはひとつ手前のバス停で降りて住宅の間を 抜けていくのですが、生活空間の中を通っていくアプローチがよくありません。

 しょうざんリゾートの正面玄関あたりでも、今年の紅葉はイマイチだ なぁという印象です。やはり見頃を過ぎたというよりも見頃に入れないまま散ってしまったという感じ。この日は何組か結婚式がある様子で、朝からスタッフの 方がウロウロ。新婦の父上でしょうか、袴のおじさんがいます。招待客らしい人がクルマでやってきます。なんとなくめでたい雰囲気はしますが、紅葉の寂しさ は消しようがありません。

 庭園に行ってみます。ここでも受付で聞いてみました。「今年の紅葉はどうですか」やはり、今年はだめだという答えでし た。ここの庭園は知名度が低い。ですから京都中が観光客であふれかえってもここは混雑はしません。タクシーの運転手は空いていることをよく知っていて穴場 として案内するのですが、今日はそんな客すらいません。入ったときは園内に私一人。貸切です。でも、今年の様子ではうれしくもありません。やはり赤みに乏 しい。撮りたいと思うものがありません。

 去年も11月の最終日曜日にやってきたはずですから、写真を比べてみようと思います。

 これが昨年の11月の写真


これは2011年の写真

(hill)

2015年12月1日火曜日

今年の紅葉はいまひとつ(1)~吉城園~



  毎年1123日に、クラブ関係のイベントがあって、それが終わると「私の秋も終了」という気持ちになります。そのあとは定期考査に入りますから、忙しく落ち着かない日々です。
 
 今年は紅葉が早いかもしれない、23日までにピークを迎えないでねと祈りながらいました。28日にいつもの吉城園に行ってみました。吉城園はこのブログでも何度か記事にしたと思います。ここの庭園の特徴は、南側が背の高い森になっているために、翳るのが早いこと。それで、開園を待って一番に入りました。受付で入園料を払って、スタッフの方に、「今シーズンは初めて寄せてもらいます」と言ったら、今年は色が悪いんですとおっしゃる。実は、私も入る前に、赤々と紅葉しているはずのカエデがまだ青いということに気づいていました。それもよく見ると青いまま焦げたように黒くなっている葉があります。


 スタッフの方のおっしゃるとおり、「♪赤や黄色」にならないのです。特に、鮮やかな赤がめったにない。全体に茶色、そして青いまま焦げたような、紅葉していないカエデ。地面には大量の色あせたカエデの葉。

 もとより、そんなに入場者が多くない吉城園ですが、奈良県の計らいで、外国人は無料で入れるようになっています。この日も外国からのお客様がたくさんいました。せっかくの日本庭園に入ったのに、この不発の紅葉具合では申し訳ないなと思い、また噂に聞くほど綺麗でもないぞと母国で噂を広げられたら困るなとも思いました。
 近隣の国からお越しになったと思われる4人組のマダム。つくばいに何枚かのカエデを入れて、写真を撮って大急ぎで帰っていきました。

 帰りにまた受付で聞いてみました。紅葉がきれいでない傾向は、全国的なものであるらしいという話を聞きました。果物の当たり年とか不作の年とかは聞きますが、カエデの紅葉も出来不出来があるようです。夏ぐらいからの気候の具合によるんでしょうね。これも温暖化の影響?今日からパリで、気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)が開催されたとか。「ニッポンの美しい紅葉のためにもCO2削減を!」と声を上げてほしいですね、首相。


 昨年の記事に載せた写真と比べてみてください。次のが昨年の写真。2枚上と比べてどうです?



(hill)