9時49分。やがて御室川は東から合流してきた天神川と合流します。地図で川の形を確認すると、合流するのは天神川のほうなのですが、名称上は逆になって、合流以降は天神川となります。
この天神川は上流では紙屋川(優雅なネーミング!)と呼ばれていて、「しょうざんリゾート」の横を流れている川です。その紙屋川は北野天満宮の横を流れているために、天神川と名前が変わるとか。
その合流地点は御池通の北側。東側には蝶の幼虫のような建物が見えます。こういうユニークな建物はきっと浄水場なのでしょう。西は地下鉄東西線の終点、太秦天神川駅があるはずです。
三条通と嵐電をまたいで南へ南へ。京都外国語大学の体育館を過ぎます。国道162号の歩道は、川べりの桜の木が日陰を作ってくれて、とても歩きやすい。一方、国道の西側の歩道には日陰がまったくありません。枝ぶりからいって、昼過ぎまでは東側の歩道がお得です。
四条通から南へは国道ではなく、天神川の東側堤を歩きます。一人が通るのがやっとくらいの桜のトンネルができています。太い幹で頭を打たないように気をつける必要はありますが、日がな1日涼しいトンネルであるはず。
10時12分。ゆったりとした公園を過ぎると、スーパー歩道橋(勝手に名前をつけました!)が見えます。西万寿寺歩道橋。川の堤が周辺よりも高くなっているので、歩道橋を渡るには2階分ほどの階段を上がらなければなりません。どうしてここだけこんな妙な歩道橋があるのだろうと、歩道橋の上から車道を見下ろすと、歩道を作るだけの広さがないことがわかります。おまけに、公園の隣は小学校。児童の通学用だなと納得しました。歩道橋の上からは遠くに比叡山が見えます。西側は嵐山辺りと思われる山々が見え、私の目標地点はどこだろうと南方面を眺めるものの、送電線と街中の建造物しか見えません。
天神川沿いは工場が多いように思われます。都の外れだったんでしょう。帰って調べると、天神川あたりが平安京の西の端っこにあたるようです。
五条通を過ぎると、桜のトンネルはなくなってしまいます。天神川の東側歩道には日影がまったくありません。やがて、川の西側に森と、その上に聳える大きな照明。西京極総合運動公園。「都大路を駆け抜ける」という全国高校駅伝のあの公園ですね。公園の隣に阪急電車の駅があり、その線路の下を潜って南へ歩きます。
いよいよ、木陰はまったくなくなってしまいました。それに京都の街中では立派な何条通と名前を付けられた道路もこのあたりまでやってくると、しょぼい道幅になってしまいます。やはり平安京の一番端っこです。
天神川に沿ってずっと下ってきているのですが、川には魚の一匹も見えません。魚の生息できる環境ではないのかな。八条通が近づいてきたところで、カモが水に遊んでいるのが見えました。3キロほど川沿いに歩いてやっと見つけた「動く生き物」です。
10時35分。桂小橋のほとりのローソンで、朝食代わりのパンと野菜ジュースを買って、軒下で食べます。今日は食べ物に恵まれません。「吉」とか「M」とか、それらしいお店がここまで見つからなかったのです。こういう日は水分をしっかり摂らなければ大変な目に遭うと、でっかいパックの野菜ジュースを流し込みます。
10時52分。再び歩き始めます。天神川の左右どちらの岸を通っても、車では通れない道。google師は、ここから徒歩かせいぜい自転車しか通れない道を通るよう指示されたのでした。雲もほとんどない青空。見上げるとサングラス越しに彩雲が見えます。これはラッキーかも。何かいいことが起こりそうな予感がします。小学生がサッカーの練習をしているグラウンドを過ぎると、嵯峨野方面からやってきた桂川が近くなり、JR京都線(本名、東海道本線)、東海道新幹線の線路を潜ります。
11時9分。この先で、天神川は桂川と合流します。二本の川の間にある堤には桜の木がびっしり。花の季節にはさぞ見事な咲きっぷりだろうと想像できます。でも、新幹線からは見えても、一瞬で通り過ぎてしまうでしょう。
桂川の左岸。私が歩いているのは自転車道のようです。道幅は3mくらい。舗装されていて自転車で走る人が多くなります。移動のために乗っているのではなくて、スポーツ目的で乗っている人が多く、徒歩組も前後に気をつけながら歩くことになります。建物の間から京都タワーの上部がわずかに見えます。
三川合流点から10kmという碑が道ばたに立てられています。三川合流とは、桂川、宇治川、木津川が合流して淀川となる地点であり、今日の目的地のやや下流にあたる。ということは、まだ10km近くは歩かなければならないということですね。
11時27分。トラス橋の久世橋で桂川を渡ります。google師は桂川沿いでなく、国道171号を通るルートを指示されています。向こう岸に屋形船が係留されていて、その屋根に「やみづい」と書かれています。何だろうと思っていたら、「いづみや」という遊船料理屋さんの船でした。桂川に出した船でおいしいものを食べて一杯飲むという優雅な遊びがあるわけですね。
(つづく hill)
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